「せやけど、なんでこんな人選なんやろか?」
大坂の伊藤は、京の伊藤と田部井、それから自分自身を指さしてから頸を傾げた。
「おれたちで話し合った結果だ。それと、鉄と銀のことも頼む」
なんと、https://lefuz.pixnet.net/blog/post/109064572 https://janessa.e-monsite.com/blog/59.html https://www.evernote.com/shard/s330/sh/cb976955-30b8-d88a-2e6e-f383b2e8ce55/6LrFENZ2EOob1_l2HaZx6iW0_vXNrQU_2MaYMp_SI2gkGqbTcVovWMU5GQ 副長はその伊藤の問いを官僚的回答でかわしてしまった。ついでといってはなんだが、市村と田村のことを託すことも忘れない。
明朝にこの宿を出陣すると、しばらくの間転戦することになる。しかも、敗れまくりながらの転戦である。
白河城が奪われ、その奪還戦がメインになる。
若松城は、いましばらくはさほど危なくはないはずである。
に残すことに決めたのだ。
もっとも、二人がそれをこころよく了承するかどうかはわからない。
まぁ俊春がいいきかせることになるであろうから、かれらも残ることを理解し、了承してくれるにちがいない。
「まぁええか。副長はん、任しとくんなはれ。ちゃんとやりまっさ」
なにゆえか、大坂の伊藤が一人すべてを了承し、かれらは部屋から退室した。
結局、京の伊藤と田部井は、一言も口をきかなかった。それどころか、承知しているのかもわからなかった。
「それで、ほんとうのところはどうなんです?」
一方的に話をしている大坂の伊藤の声がきこえなくなった。
念のため、廊下をのぞいてだれもいないことを確認し、副長にそう尋ねてみた。
「京の伊藤は差図役っていう以上に大砲があつかえるし、さっきみてのとおり刀も遣える。戦には、なくてはならぬ。だが、出陣からはずすにはなにか理由付けがいる。そこで、ぽちが若松城ゆきをかんがえ、手配してくれたというわけだ。田部井も同様に、だけでなく刀も遣える。なにより、切った張ったはだれよりも経験がある。万が一の場合でも、冷静に対処できるであろう。大坂の伊藤に関しては、念のためだ。もしも史実が此度の戦で『伊藤』という名の隊士の死を欲しているのだとすれば、京の伊藤の身代わりにって可能性もなくもなかろう。それに、京の伊藤と田部井だけだと、若松城の大人どもにはいい牽制になるが、餓鬼どもはちかづきにくいかもしれぬ。大坂の伊藤がいれば、それもなくなるはずだ」
なるほど。さすがは副長である。
すべて計算しているってわけだ。
「と、そのようにぽちが提案してしてくれたんでな。それに従ったわけだ」
副長が苦笑しながら暴露した。
「恐れ入ります」
おれの隣で、俊春が軽く頭を下げた。
「の伊藤は元大工だけあり、敏捷です。ちょこまかと動いては敵を陽動してくれます。なにより、かれは場の雰囲気を明るくしてくれます。正直なところ、わたしはそれにいつも助けられております」
斎藤がさわやかな笑みとともにいう。
「新八もおなじことをいっていたな。『の青木はいつでも笑わせてくれるので、御用改めのまえでも緊張がほぐれる』ってな。いまもずいぶんと周囲を盛り上げているようだ。主計、おまえら上方のは、いろいろな意味で周囲にいい影響をあたえるようだな」
斎藤につづき、副長が苦笑しつついってくれた。
「でしょう?は、素人であってもいっぱしのコメディアンですからね。生まれたをかけるんです」
好奇心旺盛な永遠の少年の島田に問われるまえに、コメディアンの意味を説明しておいた。
「そういう面では、上方のってわけだな」
副長は、そういってから笑った。
近藤局長や副長は、京で隊士を募った際、西のには不信感をもっていた。入隊しても、すぐに逃げてしまうからだ。ゆえに、わざわざ東に出張して隊士を募ったわけである。
ビミョーな褒められ方だが、関西人としては最高の讃辞であることにかわりはない。
「斎藤」
ひとしきり笑った後、副長が斎藤を呼んだ。
ドキリとした。
このタイミングで、副長は斎藤にあのことをいうつもりなのだろうかと推察したのである。
副長には、斎藤とかれの三番組を会津に残すと伝えてある。
一方、斎藤にも会津に
それを副長に伝えると、副長は市村と田村も