「でもそうした所で私には九一さんを縛り付ける権限も何もありません。
それに……この関係に疲れちゃいました。もっと他の在り方を……主人が帰って来たら考えてもらおうと思ってます。だからもう気にせんとってください。上手く自分で気持ちの整理つけますから。
じゃあ戻りましょうか。お膳の片付けもありますからね!」
三津は行きましょうと二人の背中を押して一緒に広間に戻った。【生髮維他命】維他命補充品真的有助改善脫髮嗎? @ 香港脫髮研社 :: 痞客邦 ::
「嫁ちゃん,そんなすぐ気持ちは落ち着かんやろうから俺の後ろに隠れとき。」
山縣の気遣いに三津は笑顔で頷いた。今日でだいぶ好感度が上がった。
広間に戻った高杉はすぐに入江の横を陣取り,風呂でゆっくり話そうかと肩に手を回して捕まえた。
そしてさぁさぁ背中を流し合おうと早々に風呂場に連行した。
「んで?何で三津さん放ったらかした?」
「……三津の顔が直視出来んくて,気持ち落ち着けるには一人が良くて。」
「何で直視出来んくなった。」
その理由はさっき三津から聞いた事で何となく察しはついていた。「悔しいな。慰めたいのに触れられやしない。俺もお前に触れたいよ。」
そう言って吉田が三津の頬に手を伸ばした。そこでハッと三津の目が覚めた。
「ゆ……め?」
やけに臨場感のある夢だった。本当にそこに吉田が居るようだった。いや,違う。吉田は居るんだ。今ここに。
三津は体を起こして四つん這いで脇差を取りに行った。
「ごめんなさい。すぐに居心地良くしますから。」
脇差をぎゅっと抱きしめた。
『何かを犠牲にする覚悟を持たなアカン……。』
三津は表情を引き締めて身支度を整えた。仕上げに吉田を背負っていつもより結び目をキツくした。
広間で忙しく配膳をして回っていると音もなく高杉が近寄ってきた。
「三津さん後で話いいか?」
「おわっ!ビックリした!おはようございます。大丈夫ですよ。今じゃなくて後でいいの?」
「後でゆっくり話したいそ。」
それなら家事が一段落してから話そうと約束して三津は仕事に集中した。
朝餉の後片付けも終えて洗濯に取り掛かった時,隊士が慌てて三津の元へやって来た。
「嫁ちゃん!藩主様の遣いの方が来とる!」
「あらま大変。お三津ちゃんここはいいけぇ行っといで。」
三津はセツの言う通りにすぐに遣いの所へ向かった。遣いの者は松子を連れて来いとだけ命令を受けたので今から同行してくれと言った。
「分かりました。すぐに準備します。」
ひとまずセツに元周の所へ行くと言伝て遣いの者と共に元周の屋敷へ向かった。
それと入れ違いで高杉が三津を探しにセツの所へ来た。
「あ!?元周様のとこ行った!?まぁたあの親父……。」
高杉は参ったなと頭を掻いた。でも三津の気が落ち着くまで入江から離れてる方がいいとも思った。ひとまず様子を見て三津の帰りを待つ事にした。それから今度は入江を探しに行った。
入江は海辺の岩に腰掛けてぼーっと波を眺めていた。
「九一,こんなとこに。三津さん元周様の所連れてかれた。」
「え?また?」
「お前が離れるからや。あんなぁ三津さん昨日の事勘違いしとるぞ。」
唐突な話に何が?と首を傾げた。
「お前が一人で女将の店から出て来るの見とったそっちゃ。それで自分が中途半端な事したけぇ物足りんくて女将抱きに行ったと思っとる。」
「はぁ!?何やそれ!!」
だから夕餉の時に様子がおかしかったんだと分かった。今すぐ誤解を解きたいのに三津が居ない。入江は大きな溜息で項垂れた。
「それでよぉ……今の関係に疲れたって言っとった。」
それを聞いた入江の心臓は嫌な脈を打った。