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「私も、どのような恋文を書いてき

「私も、どのような恋文を書いてきたのかをお聞きしたいです。私がオートガールを務めることで、女性の心が理解できるかわかりませんが……。こちらこそ、よろしくお願いいいたします」 代書屋が用意した車に乗り込むと、 「……どこか行きたいところは、ございますか?」 とひゐろに訊ねる。 「場所はどこでも構いませんが、たい焼きが食べたいです」 「それなら、おいしい甘味処を知っているので、お連れしましょう。麻布にあるんですよ」 「良いですね!そこに案内してください」 代書屋の男は、築地方面に車を走らせた。 麻布十番には、花街や園芸場などが立ち並び、歓楽街の様相を呈していた。 「あそこに見えるのが、たい焼き屋さんだよ。https://debsy.e-monsite.com/blog/-.html https://www.evernote.com/shard/s729/sh/cb99c5d9-726a-ba7a-fddd-13920e486b0c/dS4W2CnYEerwRfcFP3M1K_N2BKhyVbF2pqd3oy8fVa2935adZ9E9Y77dHw https://classic-blog.udn.com/79ce0388/180745407  十年前から営業している、老舗の店さ」 「……愛されてきた店なんですね」 「たい焼きを買って、車の中で食べよう」 「良いですね」 「車の中で待っていてください。買ってきますから」 代書屋の男の車に残され、ひゐろは一人で待っていた。 手前から二十代の男女が身を寄せ、抱き合うようにして歩いているのが見えた。 二人とも実に楽しそうだが、女性は見たことがある顔だと気づく。 ……依子さんだ!そう思った瞬間、依子もひゐろに気づいたようだった。 依子の顔から笑顔が消え、男から離れた。 ひゐろは依子から視線を外し、下を向いた。 代書屋の男がたい焼きを抱え、車に戻ってきた。 「あんこがたっぷり入っているみたいだよ!食べてみて」 「……あ、はい。ありがとうございます」 ひゐろは何もなかったように、笑顔を見せた。 そして代書屋の男から、たい焼きを受け取った。 「本当に。しっぽまで、しっかりあんこが入っているわ」 たい焼きを食べながら、代書屋の男はひゐろに訊ねた。 「早速ですが……ひゐろさんならどんな恋文をもらったら、うれしいですか?」 「好きな男性であれば、恋文をもらえること自体がうれしいですね」 「……もし、相手があまり面識のない男性だったら、いかがですか?私のところにいらっしゃるお客様は、そのような状況の方が多いんです」 「面識がない方だと、難しいですね。こちらのことを、あまり詳しいと驚いてしまいますし……。文面に節度があって、なおかつ好意が伝わる内容でしょうか。相手に興味が持てれば、恋文としては成功だと思います」 「恋文が二人の関係がはじまる〈きっかけ〉になったら良いですね」「ええ……その一方で、恋文がきっかけで相手が苦手になることもあるかもしれませんね」 「逆効果ということですか?それは代書屋としては、怖いな(笑)」 たい焼きを食べつつ、ひゐろは言った。 「むしろ、恋がある程度実ってからの恋文のほうが、比較的簡単なのかもしれませんね」 「そうなんですよ。きっかけづくりのほうが難しい」 「全く会話をしたことのない人に恋文を渡されるよりも、ある程度面識があって何度か会話を重ねたほうが恋の成功率が高いかもしれませんね」 「『少し会話をして、ある程度面識をつくっておきましょう』と代書屋からもお伝えするべきですかね?」 「断然そのほうが良いと思いますよ。代書屋からの忠告として、それを取り入れてみてはいかがですか?」 ひゐろがそのように伝えると代書屋は納得したようで、 「ひゐろさんは、恋愛経験が豊富なんですか?」 と尋ねた。 「……とんでもない!人様のことだから、上手く答えられるのかもしれませんね」 と返した。 「むしろ私は、恋愛における男性心理をお聞きしたいです」 ひゐろがそう訊ねると、代書屋は 「私が答えられる範囲でしたら、何なりと」 と言う。「男性は接客業に携わっている女性は、苦手ですか。たとえばカフェーの女給や芸者だとか……。そういう女性は、恋愛対象にはなりませんか?」 「そんなことはありませんよ。接客業は、立派な職業です。快く接してくださることで、物事が上手くいくことは世の常です。それに、カフェーの女給や芸者が恋愛対象にならないことはありませんよ。

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